m-ストリング絡み目全体の集合SL(m)は,スタッキング積と呼ばれる演算の下で半群の構造を持つ.SL(m)をコボルダントと呼ばれる同値関係で割ると,この半群は群となる事が知られている.更に,可換群になるならばm=1である(また,そのときに限る)事も知られている.本研究では,SL(m)に群構造を与える新たな同値関係(Cn-コボルダント)を考え,Cn-コボルダント群が可換群になる為の必要十分条件を与えた.ここで,Cn-コボルダントとは,コボルダントとHabiro氏の定義したCn-同値を組み合わせて得られる同値関係である.
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