• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

無限生成の対象の研究(1ー2次元の野性的空間と基本群)

研究課題

研究課題/領域番号 23540110
研究機関早稲田大学

研究代表者

江田 勝哉  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90015826)

キーワードfundamental group / wild space / singular homology / uncountable groups / covering homomorphism / overlay
研究概要

申請時の研究目的の項目のうち、今年度研究成果のあったもののみについて説明する。
研究目的(1) 昨年度から継続して、H. Fischer (BSU) と cotorsionfree アーベル群の非可換化に対応する群の研究を行った(Cotorsionfree groups from topological point of view, preprint)。以下、項目(3)で述べることに関連し、既約道の共終的出現回数が有限となるものについての共終的出現回数と既約過程についての加法定理を証明した。研究目的(3) 昨年度報告した(Sinigular homo;ogy of one dimensional Peano continua, preprint)証明に穴があることがわかった。とくに、既約ループが基本群のアーベル化で 0 となる条件(0-form lemma)の証明が不完全であったものを完全なものにした。研究目的(4) 非可算非可換群 G から空間 X(G) を構成する方法がある。X(G) の基本群が G となることを仮定する。1. X(G) に Local cut point が存在することと、ある上射 h:G→Z (Z は整数群)について X(Ker(h)) に Cut point が存在することが同値である。2. 上射 h:G→Z (Z は整数群)について X(Ker(h)) は X(G) の covering space となる。
covering space の群構造についての研究を行い、次の結果を得た。
X を connected space, Y を connected group とする。f:X→Y を covering map とし、X が f-compactly connected、つまり X の任意の 2 点に対して、その 2 点を含む connected set C で f(C) が compactとなるものが存在するとする。このとき、f が overlay map であることと、X に群構造が定義され f が homomorphismとなることが同値である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

かなり進展しているといってよいとも思われるが、研究目的(1)(3)の関連する、過去に発表している 0-form lemma と n-form lemma の証明に穴が見つかったのは後退した部分である。幸い、 0-form lemma は完全な証明をつけることができ過去の定理も含め、定理自体は回復することができた。しかし n-formlemma 自体の証明は得られていない。
研究目的(4)はここ5年間進んでいなかったが、ただ進んだだけでなく(1) のnoncommutatively slender group に関する covering space の理論の展開への突破口ができた。また、topological group 上の covering map に関して、total space 上の群構造と overlay の関係は新しい展開である。

今後の研究の推進方策

研究目的(1)(3)に関連する n-form lemma については、成立、不成立を問わず無限語、連続語に関する重要な結果であるので、この結論を出したい。(2)に関する Hawaiian tori wedge の 3 次元 singular homology 群は、9月に Poland を訪問し、A. Zastrow に会うので、その際この課題について共同研究を行う予定である。
(4) に関して、まずプレプリント Cut points in groups を投稿すること、次に Local cut point を完成させる予定である。その後、ほとんどの surface groups が n-slender 群となっていることを使い、covering space の基本群として新たな群 G で空間 X(G) の基本群が G となる群を構成する研究をする。
connected group の covering map と overlay の関係の研究を継続する。

次年度の研究費の使用計画

研究代表者の Sabbatical Year であったため、外国出張が多く、訪問研究者
との日程調整ができず、講演謝金を支払う機会がなかった。
研究代表者の国内出張費の一部にあてる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] The classification of the inverse limits of free groups of finite rank2013

    • 著者名/発表者名
      K. Eda and J. Nakamura
    • 雑誌名

      Bull. London Math. Soc.

      巻: 45 ページ: 671-676

    • DOI

      10.1112/blms/bds123

    • 査読あり
  • [雑誌論文] On Snake cones, alternating cones and related constructions2013

    • 著者名/発表者名
      K. Eda, U. Karimov, Dusan Repovs and A. Zastrow
    • 雑誌名

      Glasnik Mate.

      巻: 48(68) ページ: 155-135

    • DOI

      10.3336/gm.48.1.11

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Maps from the minimal grope to arbitrary gropes2013

    • 著者名/発表者名
      M. Cencelj, K. Eda, and Ales Vavpetic
    • 雑誌名

      Inter. Jour. Algebra Comp.

      巻: 23 ページ: 503-519

    • DOI

      10.1142/S0218196713500070

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi