研究実績の概要 |
V. Matievic との共同研究で以下のことを証明した。連結空間 X から位相群 Y への被覆写像 f があるとき、(*) f が準同型写像となるように位相群の構造を X に導入できるかという自然な問題がある。同じく Matijevic との共同研究(Fund. Math. 221, (2013) 69--82)で、(a) Y が compact の場合、(*)が成立することと、f が overlay となることが同値であること、 (b) Y が solenoid の場合、無限カバー f が存在し、無限カバーは準同型写像とならないことを証明している。被覆写像 f:X → Y について、 X が f-compactly connected とは X の任意の点 x_0, x_1 に対して、連結集合 C で f(C) の閉包が compact となるものが存在することである。また X が locally compactly connected とは、f-compact connectivity の局所化である。 定理: X,Y,f については上記の問題の設定とする。(1) X が f-compactly-connected で、f が overlay なら(*)が成立する。(2) X が locally compactly connected ならば (*)が成立する。(3) Y が locally compact ならば (*)が成立することと f が overlay であることは同値である。とくにこの場合、group structure および overlay structure は unique である。
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