• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

チャーン・サイモンズ理論や面の運動に対する確率解析的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23540144
研究機関佐賀大学

研究代表者

三苫 至  佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40112289)

研究分担者 市川 尚志  佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20201923)
キーワード国際研究者交流 / 中国 / 北京
研究概要

Chern-Simons(チャーン・サイモンズ)積分の全ラグランジアンに対する漸近展開において指数3乗の項を処理するために、展開主要項に影響を及ぼさないRenormalization項を導入して、さらに藤原ー熊ノ郷の方法を用いて漸近展開が成り立つことを示した。何もしなければ到底できそうにない問題に対して、何らかの可能性のある方法を開発したことは意義があると思う。このような方法は、指数 n 乗の項がある場合にも同様に適用可能で、たとえばYang-Millsラグランジアンの場合にも適用されると思われる。この結果を平成24年11月に京都大学数理解析研究所にて開催された「量子場の数理とその周辺」で講演し、講究録にも投稿した。今後の課題は、Wittenn の超対称的 Yang-Mills 4次元位相的場の理論に、この方法が適用されるかどうかの検証である。面の運動の解析を目指して、中国華北電力大学の張助教授、九州工業大学の岡崎教授、と共同で研究を進めている集合値確率微分方程式については、これまで得られていなかった面に沿った方向に揺動する場合として、最も簡単なポアッソン飛躍過程による揺動がある場合を解決した。これまでの研究で、面に交わる方向の揺動については解決済みで、「クラゲの運動は捉えたがアメーバの運動は捉えていない」といっていたアメーバの運動を捉える試みの端緒を開いた。平成24年に International Journal of Approximate Reasoning に発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Chern-Simons積分の漸近展開・集合値確率微分方程式ともに順調に成果が上がっている。

今後の研究の推進方策

次年度は、この研究計画の最終年度である。今までの成果を国際誌に投稿し掲載を目指す。さらに新しく超対称的Yang-Mills場の理論への応用を試みる。集合値確率微分方程式についてはポアッソン過程を含むもっと一般な飛躍過程を揺動力とする確率積分に挑戦する。繰越金があるので、海外からの研究者の招聘と研究会の開催も目指したい。

次年度の研究費の使用計画

上記研究のための資料収集、討論、研究連絡のための旅費をまずもって計上したい。さらに、海外から共同研究者を招聘したい。国際研究集会を開催したい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Set-Valued Stochastic Integrals with respect Poisson Processes in a Banach Space2013

    • 著者名/発表者名
      J.Zhang, I.Mitoma, Y.Okazaki
    • 雑誌名

      International Journal of Approximate Reasoning

      巻: 54 ページ: 404-417

    • DOI

      http//dx.doi.org/10.1016/j.ijar.2012.06.001

    • 査読あり
  • [学会発表] Asymptotic expansion of the perturbative Chern-Simons Theory

    • 著者名/発表者名
      三苫 至
    • 学会等名
      日本数学会秋季例会
    • 発表場所
      九州大学伊都キャンパス
  • [学会発表] Perturbative expansion of the Chern-Simons integral in an abstract Wiener space setting

    • 著者名/発表者名
      三苫 至
    • 学会等名
      量子場の数理とその周辺
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi