当初の目的は、位相空間の積空間の理論を応用し、集合論的な手法を利用して超空間の位相的性質を解明することであった。その結果、集合論で使われる初等部分モデルの理論が閉集合全体やコンパクト集合全体からなる超空間の正規性などの位相的性質の解明に有効であることがわかった。その中で自然数の部分集合全体からなる超空間が可算メタコンパクトかどうかについては未解決のままであるが、この一連の研究の中で20年近く未解決のままであった順序位相空間の積の可算メタコンパクト性の問題の否定的解決に至り、当初の目的以外の方向に発展した。
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