研究課題/領域番号 |
23540150
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
矢崎 成俊 明治大学, 理工学部, 准教授 (00323874)
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キーワード | 曲率流方程式(スロバキア,チェコ,金沢,福岡) / 移動境界問題(スロバキア,チェコ,金沢,福岡) / ヘレ・ショウ問題(チェコ,金沢,福岡) / 構造保存型スキーム(チェコ,金沢,福岡) |
研究概要 |
異なる媒質間を隔てる境界が時々刻々と変形していく現象の数理科学的問題を移動境界問題と総称する.異なる物質,あるいは同一の物質でも異なる状態であれば,それらの間には境界が存在する.したがって,身の周りの至る所でそのような動く境界は観察され,その時間変形する境界を首尾良く追跡することは,理学的にも工学的にも重要な課題となっている. 現在までに,様々な移動境界問題に対して,個別に《良い》解法が開発されているが,統一解法はない.一方で,その《良さ》は統一的な視点から解明されつつある.そこで,当該申請研究では,個別問題で発展している解法を統一的に扱い,主として下記の4項目を満たす数値スキームを確立することを目的とする. (1) 汎用性が高いこと,(2) 単純であること,(3) 高精度であること,(4) 元の問題の性質を保存すること 当該年度では,部分的ではあるが,よく知られた曲率流方程式とそのヴァリエーションに対して,(2)と(4)を満たす数値スキームが提案された.汎用性という意味では,ヴァリエーションも考えられるので,(1)も部分的には満たされている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度においては,熟成していたアイディアが顕在化したため,当初の計画通りに,おおむね順調に進展した.
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今後の研究の推進方策 |
現在得られているスキームを一旦まとめることと,より洗練させて,汎用性を高めることの2点を計画している.
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次年度の研究費の使用計画 |
研究内容の進行状況は概ね順調であったが,研究費の執行に関しては,計画していたよりも物品購入費用が押さえられた.また,次年度は,海外での研究集会での報告に加え,当初は予定していなかった,国内での研究集会の参加も計画しているため,当該年度の研究費を次年度使用費として,計画の変更をおこなった.
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