「協力ゲームと非協力ゲームの乖離」を克服すべく、複数主体の状況認識の共有により非協力ゲームの中に潜む協力ゲーム的解概念の研究を目的に、課題1「『抽象ゲーム』における安定集合の特徴付け」の研究を行った。次に、個人主体の知識構造に着目し、その構造に付随して決まる各主体の「予想」がその主体の意思決定を決めるという観点をもとに、課題2「『行動予想から形成される均衡解』の導入し、その認識論的存在条件を与えるとともに主体の提携行動との関係」を調べた。その応用研究として、課題3「『不確実性情報下での経営者ー労働者モデル』における『労働者の努力水準に関する予想情報』の共有の観点から倫理崩壊現象の解明を試みた。
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