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2012 年度 実施状況報告書

表現論的不変量と運動量写像

研究課題

研究課題/領域番号 23540203
研究機関鳥取大学

研究代表者

橋本 隆司  鳥取大学, 大学教育支援機構, 教授 (90263491)

キーワード(捩れ)運動量写像 / 捩れ余接束 / 表現論的不変量
研究概要

複素簡約線形Lie群GとそのLie環gに対し,Gは余随伴作用によりgの双対空間に作用し,その半単純元lambdaに対し,その 固定部分群をLをLevi partとするGの放物型部分群をQとすれば,一般Grassmann多様体 G/Q の正則余接束の各局所自明な積束上で,捩れ運動量写像 mu_lambda は局所自明な積束から複素余随伴軌道Omega_lambdaの中への正則なシンプレクティック同型写像を与え,これら局所自明束を写像mu_lambdaのG同変性を利用してゲージ変換=アフィン変換で貼り合わせて構成される捩れ余接束を考えれば,mu_lambdaはこの捩れ余接束から複素余随伴軌道Omega_lambdaの上への正則なシンプレクティック同型を与えることが前年度の研究で明らかになったが,実はこの写像mu_lambdaは捩れ余接束上の運動量写像に他ならないことが本年度の研究で明らかになった.さらにGの非コンパクト実型G_Rによるlambdaの軌道(実余随伴軌道)Omega_{lambda,R}は,写像mu_lambda,およびlambdaから構成されるユニタリ表現(最高ウェイト表現になる)の最高ウェイトベクトルとを用いて自然に(捩れ)余接束の中に埋込むことができ,この埋込みを用いてランクが小さい場合にOmega_{lambda,R}のフーリエ変換を計算することに成功した.さらにシンプレクティックべクトル空間上の運動量写像を量子化すればOscillator表現が得られることも最近明らかになった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

シンプレクティックベクトル空間上の運動量写像の量子化により,一方がコンパクトなHowe's reductive pairのOscillator表現が得られることが明らかになった.これは不変式論と運動量写像の関係に新たな視点を与える.これは運動量写像を通したCapelli元の理解という本研究の最終的な目標にむけた大きな一歩である.

今後の研究の推進方策

シンプレクティックベクトル空間上の運動量写像の量子化に関する研究を推進することにより,不変式論と表現論的不変量の関係を明らかにする.

次年度の研究費の使用計画

引き続き,研究集会へ積極的に参加し意見の交流を図ると同時に,文献を収集し知識の拡充に努める.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 捩れ運動量写像とその同変性2013

    • 著者名/発表者名
      橋本隆司
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録

      巻: 1825 ページ: pp153-165

  • [学会発表] Embedding of real coadjoint orbits in the twisted cotangent bundle of the complex flag variety2013

    • 著者名/発表者名
      橋本隆司
    • 学会等名
      日本数学会年会
    • 発表場所
      京都大学吉田キャンパス
    • 年月日
      20130320-20130322
  • [学会発表] 捩れ運動量写像とその同変性2012

    • 著者名/発表者名
      橋本隆司
    • 学会等名
      表現論と非可換調和解析の展望
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所
    • 年月日
      20120619-20120622

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公開日: 2014-07-24  

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