研究課題
最終年度の研究実績は,研究目的のうち特に重要と思われるハミルトン系の非可積分性の構造の研究と特異ベクトル場の特異点の近傍での構造を明らかにすることも目的として研究した.得られた成果は以下のとおりである.(1) ハミルトン系の第一積分の接続問題について接続係数の計算に成功した.(2) 芝浦工大の山澤氏との共同研究で多変数フックス型偏微分方程式の解のボレル総和可能性と特異性の関係を明らかにした.結果は論文を準備中である.(3) 2013年10月に広島大学で数理解析セミナーの研究集会を開催し,研究討論を行った.また,広島大学数理解析セミナーで,通年で定期的に講演会を開催して講演者と研究討論を行った.詳細は研究代表者のホームページで公開中.(4) 2014年3月に広島大学でボレル総和法と漸近解析の研究集会を開催し,研究討論を行った.詳細は,研究代表者のホームページで公開中.(5) 国立環境研究所の田中喜成主任研究員と環境リスク評価モデルへの漸近解析理論の応用を行い,進化型3種捕食系を中心に研究し生態学会で発表した.また成果は論文として公表済み.(6) ポーランドの研究グループとモノドロミーと漸近解析をテーマとして共同研究を実施し,2013年8月に共同でポーランドのバナッハセンターで国際会議を開催した.この会議に合わせて,ワルシャワで日本人研究グループとポーランド研究グループで共同研究を行った.研究機関全体を通しての成果は,特にKAM理論の考え方を適用して,モノドロミーや接続係数を決定する方法を発見したことが大きい.また,非可積分性と第一積分の接続情報の関係についてもかなり知見が深まった.また環境リスク評価モデルへの漸近解析理論の応用あるいは進化型3種捕食系への応用も行い論文で発表した.
すべて 2013 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 備考 (1件)
Advances in Pure Mathematics
巻: Vol.3 , No.9 ページ: 709-718
10.4236/apm.2013.39097
RIMS Kokyuuroku Bessatsu
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http://home.hiroshima-u.ac.jp/yoshinom/