研究課題/領域番号 |
23540209
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
加藤 崇雄 山口大学, その他部局等, 名誉教授 (10016157)
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研究分担者 |
増本 誠 山口大学, 理工学研究科, 教授 (50173761)
柳原 宏 山口大学, 理工学研究科, 准教授 (30200538)
木内 功 山口大学, 理工学研究科, 教授 (30271076)
米田 二良 神奈川工科大学, 基礎・教養教育センター, 教授 (90162065)
大渕 朗 徳島大学, ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (10211111)
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キーワード | 閉 Riemann面 / 代数曲線 / Weierstrass 点 / bielliptic / 2葉被覆 |
研究概要 |
種数 g の閉リーマン面 C が種数 1 の面のの2葉被覆になるときそれを bielliptic という.その被覆射影の分岐点は非空隙列が 4,6,... で始まる Weierstrass 点になる.前年はその逆として,g=5 の場合,空隙列が {1,2,3,5,9} となる Weierstrass 点が 24 点存在すれば C は3つの bielliptic involution を持つことを示した.一方 g=6,7 では上のような Weierstrass 点が 2 点存在すれば bielliptic involution が存在する.本年はその拡張として次の定理を示した. 定理.C を位数 2 の自己同型をもたない種数 g の閉リーマン面,n>3 を整数とする.また k を [(n*n-1)/2]-g<k([n/2]+1) をみたす最小整数とする.このとき C 上には非空隙列が n,n+2,... で始まる Weierstrass 点は高々 k 個しか存在しない.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画の段階で予想していたこととは異なる結果を得たことには多少の不満はあるものの,最終年度までの達成計画の7,8割方は達成できたものと考えられる.
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今後の研究の推進方策 |
前項で述べたようにかなりの程度まで計画が達成できたので,その総仕上げをするとともに,さらに進んだ研究の地ならしもしたい.具体的には,Weierstrass 点は 1 点に注目しているが,それを因子で考える,いわゆる gonality 列に関する研究の端緒に就きたい.
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次年度の研究費の使用計画 |
Weierstrass 点に関してはベルギー,gonality 列に関してはドイツの研究者と共同研究を進めているのでその打ち合わせのため,また国内の研究者との打ち合わせのため費用の大部分を旅費として使用する.なお分担者(大渕朗)が25年度に外国人を招聘するための費用に充てるため 約 17 万円を繰り越した.
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