研究課題/領域番号 |
23540224
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
青柳 美輝 日本大学, 理工学部, 准教授 (90338434)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2017-03-31
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キーワード | 学習理論 / 特異点解消 / 学習係数 |
研究実績の概要 |
超関数を用いて特異学習モデルの尤度関数である確率的複雑さの挙動を分析する定理において、別証明を与えた。学習理論において、超関数のメリン変換はゼータ関数であり、ゼータ関数の極はベイズ推定における学習モデルの尤度関数である確率的複雑さの挙動を与える。挙動の最大の次数を求める定理において、ヘルダーの不等式を用いて評価を行った。この結果は、博士前期課程高橋との共同研究であり、“ 学習理論における特異性の超関数を使った解析について”と題して、日本大学理工学部学術講演会にて発表した。また、学習誤差と関連する経験カルバック距離(経験過程)の挙動を考察した。特異点解消および中心極限定理を適用し、法則収束関数を求めることにより、経験過程の共通の標準形式を得る。これらをまとめたものを博士前期課程高村とともに、“学習理論における特異性と特異点解消について”と題し、 日本大学理工学部学術講演会にて発表した。 また、学習理論において、実世界データに比較的頻繁に応用される,混合正規分布,三層ニューラルネットワーク, 混合二項分布の学習係数を与える特異点集合Vandermonde matrix型特異点のlog canonical threshold について考察を行なった。特異点を決定しているイデアルについて高次の項の影響を精密に調べ、数値をある程度固定した条件のもとで、数個の結果を得たが、現在論文にまとめ中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Vandermonde matrix型特異点のlog canonical thresholdの真値をある条件付きで得たが、一般の場合には、去年と同じくまだバウンドにとどまっている。近年得られた、Log canonical threshold を得る最良の特異点を求めるものための定理「Method for finding a deepest singular point」や変数の追加により、ブローアッププロセス内で行われる変数変換を簡略化するのに有効な定理「Method to add variables」だけでは、不十分であることがわかってきた。これらのことを考慮し新たな方法を模索したい。
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今後の研究の推進方策 |
Vandermonde matrix 型特異点、対称式型特異点に対するlog canonical threshold の真値を得たい。現在考察中の係数を利用したブローアップ法(Blowing up method with non-zero coefficients)が有効ではないかと考えている。 さらに、昨年度と同じく、近年重要性を指摘されるようになったlog canonical thresholdから得られるsingular fluctuationの研究を行い、一般的な学習モデルについて体系的に考察したい。また、M. Mustataにより証明されたJet Scheme とlog canonical threshold との関係が、実数体(標数0)でどのように適用できるかについて考察し、新たな手段を開拓したい。同様にMustataにより、log canonical thresholdの下限がmultiplicityを用いて得られているが、あまりtightではないようである。このような不等式をさらに精密に表現できるような一般的な関係を求めたい。これらの結果を実際にデータ解析に応用したい。この方策をさらに色々なモデルに適用し、最適なモデル選択法への応用、効率のよい機械学習の構成法について考察したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
結果が思うように出ず、学会等に参加できなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
関連する国内、国際会議講演、聴講のための旅費として使用する予定である。
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