研究課題/領域番号 |
23540226
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
山田 修宣 立命館大学, 理工学部, 教授 (70066744)
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研究分担者 |
藤家 雪朗 立命館大学, 理工学部, 教授 (00238536)
渡部 拓也 立命館大学, 理工学部, 助教 (80458009)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | ディラック作用素 / スペクトル / レゾナンス / 非相対論的極限 / ブラックホール / 相対論的量子力学 / カー・ニューマン計量 |
研究概要 |
研究目的は、(a)遠方で発散するポテンシャルを持つDirac作用素の非相対論的極限とレゾナンスの研究(b)Kerr-Newman 計量でのDirac作用素のスペクトルの絶対連続性と解の局所エネルギー減衰の研究(c)Dirac作用素の固有値および閾値の存在、非存在の研究(d)本質的自己共役性の研究、などであった。(a)については、連携研究者の伊藤宏氏との共著論文 H.T. Ito and O. Yamada, Relativistic Hamiltonians with dilation analytic potentials diverging at infinity, J. Math. Soc. Japan, 63(2011), 1311-1357 が出版された。この結果については、The non-relativistic limit of Dirac operators with potentials diverging at infinity と題して、2012年3月にイギリス・カーディフ大学数学教室で講演した。(b)については、「2011年夏の作用素論シンポジウム」(2011年9月,熊本), The limiting absorption method for Dirac operators in the non-extreme Kerr-Newman metric と題して講演した。さらに、「第18回超局所解析と古典解析」(2011年11月,高知),日本数学会年会 (2012年3月,東京理科大)などでも講演した。 (c), (d)について、Derezinski氏の提出した未解決問題について、ミュンヒェン大学の H.Kalf 氏と京都大学の連携研究者・大鍛治氏との共同研究が続いている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
伊藤宏との共著論文が出版されて、今後常微分方程式との関連など新しい問題が考えられること。M. Winklmeier氏との共同研究の成果をまとめる段階に入ったこと。Derezinski氏の提出した未解決問題に関して、新しい共同研究が始まったこと。
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今後の研究の推進方策 |
「夏の作用素論シンポジウム」、「超局所解析と古典解析」、春秋の数学会例会はもとより、関連する研究集会に積極的に出席して研究交流を深める。出来れば、海外の研究集会にも出席する。関連する図書を購入する。
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次年度の研究費の使用計画 |
「夏の作用素論シンポジウム」、「超局所解析と古典解析」、春秋の数学会例会はもとより、関連する研究集会に積極的に出席して研究交流を深める。来年度は特に、ケンブリッジのニュートン研究所での共同研究に招待されており、約2週間出席する予定である。
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