研究課題/領域番号 |
23540231
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
HANSEN FRANK 東北大学, 国際教育院, 准教授 (00600678)
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キーワード | 作用素環 / 単調および凸作用素関数 / 量子情報 |
研究概要 |
本科研費の研究成果は以下の項目に分けられる. 1. 作用素あるいはトレース関数の凸性の数学的理論: 他の多くの研究者と共同で発展させたいくつかの作用素不等式を含む種々の手法を用いてこの方面の研究を行った.2. 量子情報関数の研究: Wigner-Yanase-Dysonの歪情報量と類似の歪情報量測度の新しい族を発見した.この発見は作用素単調関数の理論における最近の進展に基づいており,Journal of Statistical Physicsに出版予定の論文に発表される.また 2012年8月6-11日のデンマーク,Aalborgでの国際数理物理会議で報告した.3. 量子情報理論の統計力学への応用研究のための特定の物理モデルの解析: この問題はElliott Liebとの共同研究において部分的に解析が進んでいる.4. 単調および凸作用素写像の理論: 量子物理に応用がある新しい結果が得られた.この研究は10 年来継続中のものであり,オクスフォード大学から出版される学術参考書として現在編集中である. 上記研究は科研費代表者単独あるいはいくつかの共同研究計画として実施した.後述の学会発表に加えて,以下の共同研究を行った. 1. ローマ大学(Tor Vergata校)のPaolo Gibiliscoと共同研究,2012年,5月12―26日. 2. プリンストン大学(米)のElliott Liebと共同研究,2013年,2月13―22日.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
以下通り交付申請を行い、達成したことを報告する 1. 作用素あるいはトレース関数の凸性の数学的理論: 他の多くの研究者と共同で発展させたいくつかの作用素不等式を含む種々の手法を用いてこの方面の研究を行った.2. 量子情報関数の研究: Wigner-Yanase-Dysonの歪情報量と類似の歪情報量測度の新しい族を発見した.この発見は作用素単調関数の理論における最近の進展に基づいており,Journal of Statistical Physicsに出版予定の論文に発表される.また 2012年8月6-11日のデンマーク,Aalborgでの国際数理物理会議で報告した.3. 量子情報理論の統計力学への応用研究のための特定の物理モデルの解析: この問題はElliott Liebとの共同研究において部分的に解析が進んでいる.4. 単調および凸作用素写像の理論: 量子物理に応用がある新しい結果が得られた.この研究は10 年来継続中のものであり,オクスフォード大学から出版される学術参考書として現在編集中である. 上記研究は科研費代表者単独あるいはいくつかの共同研究計画として実施した.後述の学会発表に加えて,以下の共同研究を行った. 1. ローマ大学(Tor Vergata校)のPaolo Gibiliscoと共同研究,2012年,5月12―26日. 2. プリンストン大学(米)のElliott Liebと共同研究,2013年,2月13―22日.
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今後の研究の推進方策 |
代表者は2013年6月25-26日にパリ(仏)で開催される国際会議 “Entropy in Quantum Mechanics: Recent Advances” に講演者として招待されている.次年度中に他にもいくつかの講演依頼が期待される. また、Paolo Gibilisco(ローマ,Tor Vergata),Edward Effros (UCLA) およびElliott Lieb(プリンストン)と個別に共同研究を行う計画がある.
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の科研費は、主に国内外で行われる学会への参加ならびに国外の科学者との研究に関する協議等を行うための旅費ならびに学会参加費として執行する予定である.
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