研究課題
本研究における研究実績の概要は以下の通りである.(1). Allen-Cahn方程式(Nagumo方程式)をN次元空間全体で考え,角錐型の等高面をもつ角錐型進行波の存在を証明した.この成果は学術雑誌Proc.Roy.Soc. Edinburghに2011年に掲載された.(2). また,この方程式を3次元空間で考え,角錐型進行波の極限として,軸対称進行波および軸非対称進行波の存在証明を行った.軸対称進行波はその切断面が円であるのに対し,軸非対称進行波は,切断面が楕円形など一般の凸図形をなしている.このような多次元進行波の存在を証明したのは本研究が初めてである.つづいてこれらの進行波に擾乱が加えられたときの安定性を証明した.この成果は学術雑誌DCDS-Aに2012年に掲載された.(3). 競合系の反応項をもつ拡散方程式系においてN次元空間において角錐型進行波の存在証明を行った.この拡散方程式系は Lotka-Volterra競争系を含む一般の形をしている.この成果は学術雑誌DCDS-Aに2013年に掲載された.
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 4件)
Networks and Heterogeneous Media
巻: Vol. 8, No. 1 ページ: 379-395
10.3934/nhm.2013.8.379
Discrete and Continuous Dynamical Systems
巻: Vol. 33, No 8 ページ: 3707-3718
10.3934/dcds.2013.33.3707