• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実施状況報告書

有界変動函数の空間における発展方程式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23540239
研究機関静岡大学

研究代表者

菊地 光嗣  静岡大学, 工学部, 教授 (50195202)

研究分担者 清水 扇丈  静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (50273165)
星賀 彰  静岡大学, 工学部, 准教授 (60261400)
足達 慎二  静岡大学, 工学部, 准教授 (40339685)
中島 徹  静岡大学, 工学部, 准教授 (50362182)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワード函数方程式論 / 函数解析学
研究概要

研究代表者の菊地は広島大学,龍谷大学セミナーハウス,名古屋大学などで開催された研究集会に出席し,広島大学教授坂口茂氏,三上敏夫氏,柴田徹太郎氏,龍谷大学教授四ツ谷昌二氏,名古屋大学教授杉本充氏,菱田俊明氏他と研究連絡を行った。また,京都大学数理解析研究所で開催された研究集会にも複数回出席し,参加していた東京理科大学教授立川篤氏,熊本大学教授三沢正史氏らと研究連絡を行った。このほか信州大学で開催された日本数学会秋季総合分科会,東京理科大学で開催された日本数学会春の年会にも参加した。さらに12月に開催された「浜松偏微分方程式研究集会」には米子高専准教授黒川友紀氏に来ていただき最新の研究成果について講演をしてもらった。このほか,東北大学助教堀畑和弘氏にも静岡大学を訪問してもらい函数方程式に関する最新の研究成果について情報提供してもらった。分担者の星賀ははこだて未来大学を,足達は京都大学を訪問し必要な研究連絡を行った。 今年度は粘性項のある膜の振動方程式の有界変動函数の空間における解析に関する研究を推進した。それまで,時間局所解の存在はわかっていたが大域的にも解が存在することが示せた。この結果は広島大学における研究集会にて口頭発表した。また,有界変動函数の勾配ヤング測度を用いた解析とその双曲型偏微分方程式系への応用に関する研究も推進した。これらについては京都大学におけるセミナーおよび「浜松偏微分方程式研究集会」において口頭発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本件の研究目的は以下の4点について研究することであった:1. 有界変動函数の性質を調べるとともに有界変動函数の空間における解析手法を開発,2. 一次増大度のエネルギー汎函数を持つ放物型方程式系の構造の解明,3. 一次増大度のエネルギー汎函数を持つ双曲型方程式系の構造の解明,4. 粘性項のある膜の振動方程式などの有界変動函数の空間における構造の解明 平成23年度は関連する研究者との研究連絡は積極的に行ったが,関連する文献の収集は十分ではなく配分額を少し余らす結果となった。粘性項のある膜の振動方程式の有界変動函数の空間における解析および有界変動函数の勾配ヤング測度を用いた解析とその双曲型偏微分方程式系への応用に関する研究については推進することができたので,本件の研究目的のうちの1,3,4については少し研究が進展したといえる。

今後の研究の推進方策

平成24年度以降も関連する研究者との研究連絡と文献収集などの情報収集活動が中心となる。平成23年度は文献収集が十分ではなかったので今後はもう少し積極的に文献を収集する。また,9月に行われる日本数学会秋季総合分科会,3月に行われる日本数学会春の年会をはじめ様々な研究集会に出席し関連する分野の研究者と積極的に研究連絡を行う。また,研究成果は積極的に発信する。成果を欧文雑誌に投稿するほか,海外での研究集会にも積極的に出て行きたいと考えている。なお,平成24年度は米国フロリダ州で開催される the 9th AIMS international conference on Dynamical Systems, Differential Equations and Applications に出席し今までの研究成果について発表する予定である。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度も前年度の情報収集活動を継続する。平成23年度は文献の収集が十分ではなかったので平成24年度は積極的に文献収集に取り組む。解析学関係図書を中心に7冊程度購入する。1冊10,000円として70,000円使用する。また,他大学を訪問したり各研究集会に出席するなどして関連する研究者との研究連絡を積極的に行う。各分担者にも必要な研究連絡を行ってもらう。9月には九州大学で日本数学会秋季総合分科会が行われる予定である。また,夏には新潟大学でも研究集会が予定されている。九州大学と新潟大学には3泊4日で出張する予定である。このほかの研究集会については具体的なことは未定であるが,とりあえず東京,京都,仙台を2泊3日の日程で訪問するとすれば,合わせて必要な旅費は324,000円である。そのほか12月に開催予定の「浜松偏微分方程式研究集会」にも数名の研究者を招へいする。招聘する研究者については未定であるが,とりあえず東京から2名招聘するとすると98,000円が必要である。また,7月に米国フロリダ州で開催される the 9th AIMS international conference on Dynamical Systems, Differential Equations and Applications に出席し今までの研究成果について発表する予定である。350,000円程度の旅費を使用する。以上より必要な旅費は772,000円である。残額は文具類及びパソコン関連品を中心とした消耗品費に充てる予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Uniqueness of the ground state solutions of quasilinear Schrödinger equations2012

    • 著者名/発表者名
      Shinji Adachi, Tatsuya Watanabe
    • 雑誌名

      Nonlinear Anal.

      巻: 75 ページ: 819-833

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Loss of control of motions from initial data for pending capillary liquid2011

    • 著者名/発表者名
      Umberto Massari, Mariarosaria Padula, Senjo Shimizu
    • 雑誌名

      Quart. Appl. Math.

      巻: 69 ページ: 569-601

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Maximal Lp-Lq regularity for the two-phase Stokes equations; model problems2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiro Shibata, Senjo Shimizu
    • 雑誌名

      J. Differential Equations

      巻: 251 ページ: 373-419

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Report on a local in time solvability of free surface problems for the Navier-Stokes equations with surface tension2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiro Shibata, Senjo Shimizu
    • 雑誌名

      Appl. Anal.

      巻: 90 ページ: 201-214

    • 査読あり
  • [学会発表] An analysis in the space of BV functions for the equation of motion of a vibrating membrane with a ‘viscosity’ term2011

    • 著者名/発表者名
      菊地光嗣
    • 学会等名
      第16回広島応用解析セミナー
    • 発表場所
      広島大学工学部(広島県)
    • 年月日
      2011年8月30日
  • [学会発表] エネルギーが一次増大度となる双曲型方程式系について2011

    • 著者名/発表者名
      菊地光嗣
    • 学会等名
      第9回浜松編微分方程式研究集会
    • 発表場所
      静岡大学工学部(静岡県)
    • 年月日
      2011年12月26日

URL: 

公開日: 2013-07-10  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi