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2013 年度 実績報告書

繰りこみ群の数理科学での応用

研究課題

研究課題/領域番号 23540257
研究機関摂南大学

研究代表者

伊東 恵一  摂南大学, 理工学部, 教授 (50268489)

研究分担者 寺本 惠昭  摂南大学, 理工学部, 教授 (40237011)
宮尾 忠宏  北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20554421)
キーワードくりこみ群 / 無限自由度での積分 / ブロックスピン変換 / シグマ模型 / スケーリング則 / 臨界現象 / ナヴィエ・ストークス方程式 / 乱流
研究概要

くりこみ群は, 無限次元空間で積分を遂行するような場合, 典型的には統計力学や力学系などの問題において, 遂次に計算をおこなう方法である.
私はこの方法を, 非可換対称を持つ統計力学や力学系の問題に応用してし研究してきたが,その目的の一つはクレイ研究所のミレニアム問題に関連する, 非線形シグマ模型の研究である。クレイ研究所の掲げるミレニアム問題はリーマン予想を始め, 有名な難問がリストされているが, このなかで繰りこみ群という手法が応用できるのは, ゲージ理論の構成とナヴィエ・ストークス方程式の乱流問題であると思われる. 前者は非可換格子ゲージ理論の枠内でクオーク粒子の幽閉が起き, この理論の連続格子極限で正しい場の理論が得られるという主張であるが, これはきわめて難解で今まで多くの研究者の挑戦をはねつけてきた. この雛形が2次元の非可換対称性をもつ統計力学モデル, いわゆる2次元シグマ模型, あるいはハイゼンベルグモデルである. 問題の単純さにもかかわらず, 分析は難解で私は補助場を導入し, Gawedzki-Kupiainen が前に行った解析方法を応用した. これも又込み入った計算を必要とするが, 比較的単純なシナリオが成立し, 上記の遂次積分によって, 非積分関数はほぼ同じ形を保つ. これは無限次元の関数空間の中に流れが見出されるるというわけで, くりこみ群の流れという. これは我々がこの無限次元空間の上で積分することが可能であることを示す. いままでのところこの流れの様子は, 我々のこの系にたいする直感をサポートしている. 現在これに力を得て, さらに計算と研究をすすめている.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Renormalization Group Flow of 2D O(N) Spin Modela and Absence of Phase Transitions for Very Large N2014

    • 著者名/発表者名
      K.R.IIto
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録

      巻: 1900 ページ: 147-158

  • [学会発表] Study of Non-Linear Sigma Model by RG Methods2013

    • 著者名/発表者名
      K.R.Ito
    • 学会等名
      数理解析研究所研究集会
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所
    • 年月日
      20130913-20130915
  • [学会発表] Study of Non-Linear Sigma Model by RG Methods

    • 著者名/発表者名
      K.R.Ito
    • 学会等名
      Harvard Univ. Physics Seminar
    • 発表場所
      Harvard University
  • [図書] 数理物理学の方法, ノイマンコレクション I2013

    • 著者名/発表者名
      伊東恵一, 一瀬孝, 新井朝雄,  岡本久, 高橋広治
    • 総ページ数
      450
    • 出版者
      ちくま書房
  • [備考] Home Page of Mathematical Physics Group

    • URL

      http://www.setsunan.ac.jp/mpg/

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公開日: 2015-05-28  

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