研究課題/領域番号 |
23540272
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
墻内 千尋 立命館大学, 理工学部, 教授 (80027812)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | Mg2SiO4超微粒子の昇華現象 / MgSiO3超微粒子の生成 / 赤外吸収測定(超微粒子) / SiC超微粒子の新生成法と赤外吸収 / 接合成長領域でのプラズマ効果による酸化物生成 |
研究概要 |
「天文学関連ナノダスト生成構造に関する実験的研究」に関してフォルステライト(Mg2SiO4)で展開・報告してきた内容と低温結晶化に関しての報告をエンスタタイト(MgSiO3)で展開できる状況になった。50nm以下のMgSiO3の非晶質粒子の赤外吸収と結晶化温度が解った。低温結晶化の実験もほぼ出来上がり、フォルステライトでの低温での結晶化実験の展開も出来た。論文としてまとめるプロセスに入っている。また、話題になっているSiCの新作製法による超微粒子生成に成功し、赤外吸収特性とナノ構造粒子との相関が明らかにでき、10nm以下のカーボンで包埋した超微粒子の生成の新手法が確立できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
作製のできていなかったエンスタタイト超微粒子の生成にSiOとMg超微粒子の接合温度の選択によって不活性ガス中(Ar, 10Torr)での生成が成功した。粉末の融点の異なるものをカーボン中で気体状態を作り、10nm以下のカーボン層で表面を覆う手法を確立した。SiCを例として、種々の物質の新展開ができる。
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今後の研究の推進方策 |
フォルステライトMg2SiO4中にFeの導入手法を確立できつつあることより、フォルステライトを含めて研究結果に重要な物質超微粒子の作製と赤外吸収特性を実験的に明らかにする。論文としての公表を今後じっくりと行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究成果発表と論文公表のための旅費、実験に関わる消耗品費、測定装置等の機器の維持管理費、学生の謝金(実験補助等)等に使用する。次年度に使用予定の研究費約56万円は以下に記載の修理費(約30万円)と測定装置等の機器の維持管理費に充てる。※ 修理費:2012年3月中旬、赤外吸収測定装置に付属の小型ターボポンプの調子が悪くなり、修理が必要となる。時期的に点検・修理・調整等の期間が年度をまたがる為、修理費用として約30万円を次年度に残し、その修理および修理費用の執行を次年度に行うこととした。
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