宇宙のいろいろな構造に関わる「凝縮系」の範疇を広げていく方向に研究がシフトしていった。 (1)地磁気のマクロ結合スピンモデル:地磁気の反転履歴に関して、マクロスピンの同期により、観測と整合する長時間相関や反転履歴を導くことができた。(2)密度揺らぎ生成と量子論基礎:初期宇宙の密度揺らぎと実験室の量子測定の物理が同根であることを見出した。(3)変光星の同期モデル:恒星の脈動を記述する簡明なモデルを作った。(4)量子論のミクロ・マクロ対応:量子・古典対応を量子トンネル時間の差異に求めた。(5)宇宙項微調整問題:真空エネルギーの自己臨界組織化を議論した。
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