中重核領域の中性子過剰核を対象に精密核分光研究を行う事を目的として、短寿命な不安定核を迅速・高効率に取り出して質量分離するための装置として、RFイオンガイド法の開発を行っている。本研究では、不安定核イオンの引出し部に六極型イオンガイドを導入することで質量分解能の改善を図り、不安定核イオンの収量向上を目指した。また、SPIGの導入と同時に、加速領域の真空コンダクタンスの改善を行った。これらの改良の後、中重核領域に複数の安定同位体を持つXeを用いて従来のスキマーシステムとの比較を行った。その結果、質量分解能はスキマーシステムの60に対し、SPIGシステムでは310まで向上させることに成功した。
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