研究概要 |
平成25年度はISOLDEにおけるNICOLEの新しい国際共同研究グループの申請と、これまでの成果の報告を行った。新しい国際共同研究グループはテネシー大学(米)、ノビサボ大学(セルビア)、ILLグルノーブル(仏)、マクマスター大(加)、CSNSMオルセー(仏)及び新潟大からなり、新潟大学は電磁気モーメント測定研究及びNICOLEシステムの運用を担っている。ビームタイム申請では低温核偏極状態からのβ崩壊後に放出される中性子角度分布測定による中性子過剰核137,139I及び87,89Brの不安定核構造研究をテーマとしている。ここでは安定した偏極核の生成が極めて重要であり、NICOLEシステムはこれを実現することができる。成果報告は新潟大が49Scの磁気モーメント測定をテネシー大学がHfの励起状態の磁気共鳴観測について行った。 ISOLDEのアップグレード改修に伴い、分離移動されているNICOLE本体及び、Oxford社より真空漏れ修理から戻ってきたメインユニットの組立てのための調査のため、3月にCERNに滞在した。、NICOLE本体部品を確認、アップグレード改修によるNICOLE周辺の状況について確認した。帰国後、組み立て計画を立て、平成26年度の5月に本体組み立てを、夏季に真空冷却テストを行う予定である。次年度以降のNICOLEシステム復帰への見通しを確認できた。
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