研究課題
20kV電子銃を駆動するためのレーザーシステムを構築した。本レーザーシステムはグレーティングとレトロリフレクターを用いたレーザー分散保証システムである。本電子銃とレーザー発振器は約30mの光ファイバーで接続されているが、発振器から得られるおよそ100fsのパルス長はこの間に数十psに延びてしまうのである。レーザー分散保証システムはこの伸長されたパルス長を最圧縮また用途に応じてパルス長を操作する目的で設計・製作した。また、本システムの製作後ストリークカメラを用いて性能評価を行った。その結果、20から80ps程度までパルス長を操作することが可能となった。次にこれらの装置を用いて高周波偏向空洞の磁場較正を行った。磁場較正は電子ビームと空洞内に蓄積される高周波の位相を変えながら、ビームの偏向量を測定することで求めた。その結果、偏向量と位相の関係はきれいな正弦関係を再現していることから装置が設計どおり正常に動作していること、最大の偏向量から磁場強度がほぼ設計どおり得られていることが確認された。さらに実際に透過型電子源を用いてパルス応答性の測定を行った。その結果得られた値は予測される値と矛盾のない値であった。現在はさらに条件を変えながら詳細測定を行っている。これらの一連の結果はさらに詳細な研究と考察を重ねた後、近いうちに論文にまとめる予定である。本研究で得られた成果等は平成25年度には国際及び国内の各学会で口頭及びポスター発表を行った。
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Rev. Sci. Inst.
巻: 84 ページ: 053305-5
10.1063/1.4807701
Proceedings of Science
巻: 未定 ページ: 未定
http://profs.provost.nagoya-u.ac.jp/edit/chk?d=%2Fhtml%2F100002212_ja.html