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2011 年度 実施状況報告書

軽核のαクラスター励起

研究課題

研究課題/領域番号 23540349
研究機関甲南大学

研究代表者

山県 民穂  甲南大学, 理工学部, 教授 (50068144)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードαクラスター / αクラスター励起 / 双極子巨大共鳴
研究概要

αクラスター構造はLiを代表とする軽い核の特徴である。核内のαクラスター自身の双極子巨大共鳴励起を研究するための光核反応実験実施に向けて準備作業を行った。内容は、(1)He3比例計数管を用いた中性子検出器を設計・制作し、SPring-8、ニュースバル実験室に設置し、検出器の動作試験を行った。(2)標的試料の自動取り替え装置を設置し、動作を確認した。(3)レーザー・逆コンプトン散乱による準単色ガンマ線発生のためのレーザーを整備した。 発生ガンマ線の個数を決定する方法を確立するための実験を行った。16.7MeVのパルス状のガンマ線を発生し、鉛の厚い標的に照射した。NaI検出器で標的を透過した入射ガンマ線のスペクトルを観測し、入射ガンマ線の個数を決定する実験を行った。その結果、透過ガンマ線のパイルアップースペクトルのピークの分布は標的の厚さにより変化する。パイルアップーピーク内のガンマ線個数は、標的内での散乱頻度により、ポアッソン分布に従って変化することが確認された。この結果から、今後、厚い標的を用いた実験でも正確に入射ガンマ線の個数が決定できることが分かった。この結果は論文として出版した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

光核反応のための実験準備はおおよそ予定どおりに進んでいる。レーザー逆コンプトン散乱を用いたガンマ線源開発も進んでおり、新たなビームラインが完成し、検出器や実験室の整備もほぼ完了した。

今後の研究の推進方策

平成24年9月にニュースバルで光核反応を行う。中性子検出器の検出効率をシュミレーションにより決定する。光核反応で放出される中性子の多重度を決定するようなデータ収集ソフトの確立を行う。

次年度の研究費の使用計画

実験のための消耗品、データ収集のため大学院生に対する謝礼、学会参加旅費。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Determination of the number of pulsed laser-Compton scattering photons2011

    • 著者名/発表者名
      T. Kondo, H. Utsunomiya, H. Akimune, T. Yamagata, A. Okamoto, H. Harada, F. Kitatani, T. Shima, K. Horikawa and S. Miyamoto
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in Physical Research A

      巻: 659 ページ: 462-466

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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