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2014 年度 実績報告書

有限要素法によるポーラス・コロイドフォトニック構造の特性解析

研究課題

研究課題/領域番号 23540436
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

植田 毅  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30251185)

研究分担者 藤井 雅留太  信州大学, 工学部, 助教 (90569344)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワード構造色 / カワセミ / ルリビタキ / 羽枝 / 反射スペクトル / ランダムポーラス構造 / 有限要素法解析 / ランダムレーザー
研究実績の概要

カワセミに先立ち羽枝断面のTEM画像が得られているルリビタキについて実測データを元に平成25年度から数理モデルを構築した。まず、無限に広く厚さが有限の誘電体に無限に長い円柱形の穴(エアーロッド)が平行に開いているランダムなポーラス構造でモデル化し、様々な入射角で入射した場合の反射スペクトルを本研究を通して開発した有限要素法プログラムにより計算した。その結果、ルリビタキの羽の反射スペクトルはポーラス構造による反射で、また、エアーロッドがランダムに並んでいることが本質的であること、反射スペクトルが青色より長波長側に尾を引くのは光が斜めに入射した部分の寄与であることを示した。この成果は国際会議META'14-Singapore (20-23 MAY 2014)で発表され、また、EPL, vol.107, no. 3 (2014) 34004に掲載され、EPL誌2014年のhighlight論文に選ばれた。より詳細なモデルとしてランダムなポーラス構造を持つ3本のピラーを持つ円筒の反射スペクトルを計算した。スペクトル形状がより実験に一致するものと期待されたが、紫外領域における減衰が見られず、より強調される結果となった。この結果は研究分担者藤井が国際会議Metamaterials 2014 Copenhagen (25-30 August 2014)において発表し、論文誌に投稿準備中である。紫外域での不一致の原因は内部での乱反射と考えられるが現実にはどのように減衰しているのかを特定するため、羽を粉末にしたものの紫外域での吸収係数を測定することとした。他方、ようやくルリビタキの羽枝の断面図のTEM画像が得られたため、実測値に基づくモデルが完成した。現在、計算中でその途中経過を国際会議ICMAT2015(28 June-3 july, Singapore)で発表予定である。また、ランダムポーラス系の応用としてレーザー発振の有効性を研究分担者藤井がMetamaterials2013(Bordeaux,16-19 September, 6809044)において発表した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Numerical study on the structural color of blue birds by a disordered porous photonic crystal model2014

    • 著者名/発表者名
      Tsuyoshi Ueta, Garuda Fujii, Gen Morimoto, Kiyoshi Miyamoto, Akinori Kosaku, Takeo Kuriyama and Takahiko Hariyama
    • 雑誌名

      Europhysics Letters

      巻: 107 ページ: 34004

    • DOI

      10.1209/0295-5075/107/34004

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Numerical analysis for reflectance properties of bird-feather fibers2014

    • 著者名/発表者名
      G. Fujii, T. Ueta, G. Morimoto and M. Nakamura
    • 雑誌名

      Proceedings of MetaMaterials 2014

      巻: 2014 ページ: 115 - 117

    • DOI

      10.1109/MetaMaterials.2014.6948614

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Numerical study on the structural color of blue birds by a disordered porous photonic crystal model2014

    • 著者名/発表者名
      Tsuyoshi Ueta, Garuda Fujii, Gen Morimoto, Kiyoshi Miyamoto, Akinori Kosaku, Takeo Kuriyama and Takahiko Hariyama
    • 雑誌名

      Proceedings of META'14-Singapore

      巻: 2014 ページ: 153-157

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Study on the structural color of kingfisher: experimental measurement and numerical simulation by a disordered porous photonic crystal model2015

    • 著者名/発表者名
      Tsuyoshi Ueta, Garuda Fujii, Gen Morimoto, Kiyoshi Miyamoto and Akinori Kosaku
    • 学会等名
      ICMAT2015
    • 発表場所
      Singapore
    • 年月日
      2015-06-28 – 2015-07-03
  • [学会発表] Numerical analysis for reflectance properties of bird-feather fibers2014

    • 著者名/発表者名
      G. Fujii, T. Ueta, G. Morimoto and M. Nakamura
    • 学会等名
      Metamaterials 2014
    • 発表場所
      Copenhagen
    • 年月日
      2014-08-25 – 2014-08-25
  • [学会発表] Numerical study on the structural color of blue birds by a disordered porous photonic crystal model2014

    • 著者名/発表者名
      Tsuyoshi Ueta, Garuda Fujii, Gen Morimoto, Kiyoshi Miyamoto, Akinori Kosaku, Takeo Kuriyama and Takahiko Hariyama
    • 学会等名
      META'14-Singapore
    • 発表場所
      Singapore
    • 年月日
      2014-05-20 – 2014-05-23

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公開日: 2016-06-01  

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