研究課題/領域番号 |
23540465
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
森下 亨 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (20313405)
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研究分担者 |
渡辺 信一 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (60210902)
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キーワード | 国際研究者交流、米国、ロシア / 国際研究者交流、デンマーク、オーストリア / アト秒 / 高強度レーザー |
研究概要 |
高強度レーザーを利用した、空間的には原子の内部構造(サブÅ)、時間的には電子の運動(数フェムトからアト秒領域)の超高速分解能を持つ分子の反応イメージングについての理論的研究を行った。レーザー誘起電子顕微鏡法という新しい解析手法を提案し、実験データと比較しながら理論手法の開発を進めた。本研究では、1)厳密数値計算に基づく簡単な分子についての分析、2)解析的手法に基づく理論の厳密化と簡便な解析手法の開拓、3)散乱断面積などの情報から標的分子の構造決定のアルゴリズム開発とその高効率化、という3つのサブテーマを構成し、そのそれぞれについて、理論の構築と計算コードの開発を行った。これらを用いることにより、分子反応イメージングについての深い理解を獲得した。 本年度は、イメージング法の鍵となる、静電場中の原子・分子のトンネルイオン化に関する理論の精密化と計算法の高効率化を重点的に行った。分子トンネルイオン化における原子核運動の影響、超障壁イオン化領域の強電場中での分子配向依存性、弱電場漸近理論における補正項、水分子についての配向依存性などについて調べた。また、多電子系に対する理論の拡張を行った。これらをまとめて学術論文および国際会議において発表した。さらに、関連する研究として、高強度レーザー照射による低エネルギー電子とリドベルグ状態の生成について、厳密計算手法を用いた研究を行い、学術論文に発表した。
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