両親媒性溶質を用いて,ヘモグロビンの構造的・機能的解剖を行った。ベタインの存在下では,酸素親和性の低下は浸透圧ストレスで解釈ができた。 一方,3-(1-Pyrido)-1-propane sulfonateの存在下では,デオキシ状態が安定化されたことによって酸素親和性が低下した。驚いたことに,dimethylbenzylammonium propane sulfonate濃度の増加につれて,Hbのデオキシ状態の酸素親和性が徐々に上昇し,オキシ状態の酸素親和性が低下した。しかし,酸素結合協同性に関しては十分に残された。これらの結果はMWCアロステリックモデルに支持しないということが分かった。
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