平成23-24年度では月重力モデルと地形モデルの相関解析を実施した.高次の局所重力―地形アドミッタンスは一定の地殻密度に対応して一定になると期待されたが,計算結果は10-30 %の変動を示した.よって平成25-26年度は高地の局所アドミッタンス解析に注力した.この研究では月地殻がこれまで想定された以上に密度が小さく,空隙率が高いことが示唆された.平成27年度は盆地タイプの遷移を定量的に検証する数値モデルの構築を計画した.モホ面隆起によって生じる応力場を計算して,断層の発生条件を探索するアルゴリズムについて理論的研究を行った.これらの研究は小惑星探査機はやぶさ2のレーザ高度計開発に活用された.
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