今年度までにエアロゾル輸送モデルSPRINTARSのソースコードを開発者である九州大学応用力学研究所竹村俊彦准教授より受領し、雲解像モデルCReSSとの結合モデルCReSS-SPRINTASの作成を行っている。SPRINTARSと同様にCReSS-SPRINTASでも、取り扱われる17種類のエアロゾルの種類と粒径毎に混合比を予報変数として計算する部分の作成を行った。そして、各種類のエアロゾル粒子に対して、大気の流れによる移動(移流・拡散)部分、エアロゾル粒子の大気中での乾性沈着、雲・降水による湿性沈着、重力落下などの部分のコード化を行った。 しかしながら、エアロゾル粒子が凝結核・氷晶核として雲水や雲氷の形成過程の開発部分のコード化で手間取ってしまった。現時点までにいろいろな点でのコード化の検討を行っているものの、雲氷の数濃度が過剰であるという問題点を克服することができていない。本研究課題は、残念ながら今年度が最終年度であったが、この問題点については引き続き検討を加えて、凝結核・氷晶核から雲水や雲氷の形成過程のコード化を実現させたい。
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