エアロゾル輸送過程を含む雲解像モデルの開発を行った。エアロゾルの質量混合比を予報変数として、移流・拡散過程、乾性沈着過程、湿性沈着過程、重力沈降過程を実装した。このモデルを用いて2011年3月15日に福島第一原子力発電所から放出された粒子が北関東や福島県中通り地方に輸送されて、降水によって地表面に沈着する過程を表現することができた。 一方、エアロゾルを凝結核や氷晶核として雲水や雲氷の数濃度を制御する過程を実装することはできなかった。2モーメントの液相の雲物理過程で雲粒が成長して雨粒にならないという課題のためである。科研費の研究期間は終了してしまったが、今後とも実装に向けて検討を行う。
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