地球の昼間電離圏における、高度積分した電気伝導度の、太陽天頂角(SZA)依存性を調べた。電気伝導度は電子密度に依存している。しかし、過去の研究においては、伝導度のSZA依存性が、Chapman理論による電離層最大電子密度で表現できるか否か不明であった。本研究では、観測された電気伝導度を理解するためには、Chapman電離層を修正すれば良いことを見出した。さらに、SZAが大きくなるほど、つまり夜に近づくほど、ホール層が薄くなる効果を指摘し、この効果を、Chapman理論における最大電子生成高度により表現し、電気伝導度比の近似式を作成した。
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