研究課題/領域番号 |
23540540
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
荒井 晃作 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 研究グループ長 (30356381)
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研究分担者 |
井龍 康文 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (00250671)
町山 栄章 独立行政法人海洋研究開発機構, 海底資源研究プロジェクト, サブリーダー (00344284)
井上 卓彦 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 研究員 (90443168)
佐藤 智之 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 研究員 (80555152)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 琉球弧 / 沈降運動 / テクトニクス / 海洋地質 / サンゴ礁 / 第四紀 / 宮古曽根 / 沖縄トラフ |
研究概要 |
本研究では,かつては琉球弧の島嶼の一部であった可能性のある沖縄島と宮古島の間の高まりにおいて,高分解能マルチチャンネル構造探査,第四紀堆積層の音響層序学的な解釈,精密地形調査,岩石採取,採泥調査とその年代決定により,1.島嶼の沈降が,いつどの様に開始したかを検証する.沈降運動は琉球弧を胴切りする方向の断層運動に関連していると考えられ,断層運動の変位量や速度を求める.2.陸続きであったとされる宮古島と沖縄島の間の溝がいつから形成され,発達したかを解明する.それによって,従来の研究よりも精度の高い古地理の復元を試みる. 当該年度の研究では,研究計画に沿って,主に2つの調査・解析を実施した.1つは,学術研究船「淡青丸」による調査を実施した.研究計画で実施予定だった3カ所からの岩石採取に成功した.そのうち,1箇所の試料は泥岩を含んでおり,今後,堆積年代を決める予定である.反射法音波探査に関しては,海況が良くなかったため1測線のみ行うことができた.2つ目は,「なつしま」NT09-11航海の分析作業で有り,ほぼ完了して,論文作成作業に入ることができた.平成24年度には投稿に至るように作業を進めている.さらに,過去のデータの分析では沖縄島の南方海域の分析も合わせて実施中である.慶良間海裂は,沖縄島南方に発達する溝であるが,最大水深1,700 mに達する.急激な沈降運動に伴って形成されたと考えられる.この沈降運動に関しても解析を行い,成果をまとめている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2011年11月~12月に学術研究船「淡青丸」の航海KT11-30航海を実施できた.本航海では,実際に岩石試料が採取でき,これらの分析を行えば,研究目的の達成に近づくと思われる.航海時には海況が悪く,音波探査は大幅に測線を削減せざるを得なかった.可能であれば,2013年度の航海に応募して,さらにデータを加えるつもりである.一方で,既存データの解析は順調に進んでおり,査読論文の公表に向けて,いくつかの研究発表(口頭発表)を行っている.
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今後の研究の推進方策 |
2012年春に新たな調査のための準備に入る予定である.既存データの解析から得られた沈水したサンゴ礁地形を解析して,構造的沈降運動を解明する方法を予定している.宮古島東方沖の水深150 m~100 mの海域の精密地形調査を実施し,沈水サンゴ礁存在を確認する.既存データの公表に関しては,研究分担者と共に,速やかに行う予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
2012年度の予算の多くは,航海における傭船費および測深機器のレンタルとオペレーションに使う予定である.また,宮古島東方沖調査および,その準備のための国内旅費を予定している.沈水サンゴ礁に関する研究の成果発表を予定しており,ケアンズで行われる国際サンゴ礁学会に参加する.
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