研究課題
基盤研究(C)
海生浮遊珪藻のNeodenticula属は,絶滅2種および現生1種の3種からなり,生存期間の相互関係や地理的分布の一致,形態の類似性から,単系統であると推定される.本属は約260万年前の北半球の気候変動と同時的に属内での種構成を大きく変動させた.本研究では,このときに生じた属内での殻形態の変動事件を生物計測により記述し,背景を考察した.形態変動は唯一の現存種が出現する直前に生じ,その種の定義を逸脱する特異なタイプが,この頃の北西太平洋を中心に多産することで認識された.この現生種の培養実験に基づく観察により,この珪藻属にとっての栄養塩等生育環境の大きな変化が生じた可能性が示唆される.
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