研究課題
本研究課題「日本の古生代オフィオライトの多様性と沈み込み帯プロセス」の3年間の研究の最終年度として、東北地方の北部北上帯の緑色岩ならびに砂岩、福島県阿武隈帯の超苦鉄質岩、岐阜県美濃帯の緑色岩、そしてそれらの比較対象としての宮城県内の新生代火山岩などの化学組成・鉱物組成について研究し、2013年9月に東北大学で開催された日本地質学会第120年仙台大会において学生と共著の多数の発表を行った。特に、北部北上帯では鉄に富むピクライトの新たな産地を発見し、様々なタイプの海洋底岩石の分布が明らかになり、阿武隈帯ではマントルかんらん岩と超苦鉄質集積岩の存在および両者の関係が明らかになった。また同大会では、北上山地の前期古生代の宮守・早池峰オフィオライトへの巡検を小澤一仁・前川寛和両氏とともに組織し、案内書を出版した。この巡検は外国人6人を含む多数の参加者を得て台風の直後に恙なく実施され、好評だった。さらに、同大会において、英語による国際シンポジウム「環太平洋オフィオライト:沈み込み、付加作用、マントルプロセス」を宮下純夫氏とともに組織し、外国人3人を含む7人の第1線の研究者の講演と多数の聴講者を集め、成功させた。一方、日本の付加体と比較しながら、その延長である中央アジア造山帯のモンゴル国ハンガイ山地において古生代デボン紀の付加体緑色岩の研究を学生のG. Erdenesaihan君と行ってきたが、その結果を2013年9月に筑波大学で開催された日本鉱物科学会で発表するとともに、同年12月に論文をJour. Min. Petr. Sci.誌に出版することができた。最近では、2014年4月に中国北京で開催された国際オフィオライト・マントルプロセス・関連鉱床ワークショップに招待され、「プルーム型オフィオライト、巨大火成岩区と地球型惑星の地質」という題で講演を行い、好評を博した。
すべて 2013 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (10件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (5件)
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