チトクロムc酸化酵素(CcO)の酸素の水への還元反応とプロトンプロトンポンプの共役機構を解明するため、反応が観測できるフローシステムを開発した。その結果反応初期過程において、ヘムa3とHisの蛋白質ー反応サイト間の相互作用が迅速に変化して酸素親和性を調整するとともに、プロトンポンプ経路上のゲートの開閉を同期して行っていることがわかった。これは実時間で共役機構が実験的に観測された初めての例である。また、酸素がヘムa3に配位する前にCuBに配位して、反応開始のタイミングを調整していることも明らかになった。これらのことは酸素還元反応自体がプロトンポンプ機構を制御していることを示している。
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