本研究の目的は,気相中に合成した粉末触媒1粒の反応性を評価することによるハイスループット触媒評価の実現である。そのために液滴のトラップ反応装置を開発し,触媒の単一粒子合成を行う。反応熱による触媒粒子の温度上昇を利用して,その反応性を単一粒子のまま評価する方法を作り出す。その端緒として本研究では,装置開発と要素技術の確立を行った。要素技術として,液滴への電荷付与,荷電液滴と生成粒子の気相トラップ,CO2レーザーによる粒子の加熱と放射強度測定を実現し,それらを組み合わせた装置を設計・制作した。一方,触媒粒子の合成には,光泳動効果による粒子位置ドリフトの抑制が必要であることがわかった。
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