遷移金属触媒の存在下、アルキルグリニャール試薬による還元反応を用いることで、ジクロロオリゴシランの部分還元反応が高選択的に進行し、対応するクロロ(ヒドロ)オリゴシランが良好な収率で生成することを見出した。グリニャール試薬のアルキル基が、1級、2級の場合は良い結果が得られたが、3級の場合には反応性が顕著に低下した。得られたクロロ(ヒドロ)オリゴシランに対し有機リチウム試薬、またはグリニャール試薬を作用させることで、そのヒドロシラン部位を残したままで、クロロシラン部位に一連の有機置換基を導入することができた。本成果は、有機ケイ素クラスター合成におけるビルディングブロックの供給法として有用である。
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