研究概要 |
オリゴチオフェン類のすべてのC-H炭素に2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチレンシクロヘキサ-2,5-ジエノン構造(キノメチド)を導入した,極めて非平面性の高い多段階酸化還元系分子の合成を目的とした研究を行い,テトラキノメチド体およびヘキサキノメチド体の合成を達成した。その構造はX線結晶構造解析から,中央5員環がねじれ舟形に折れ曲がることで立体反発を回避していることがわかった。酸化還元挙動においては,電子授受に応じて分子が大きくコンフォメーションを変化させることが明らかになると共に,その色調が大きく変化するエレクトロクロミズムを示すこともわかった。
|