ポリリン酸のようにバナジウムの{VO4}四面体が環状構造を形成した無機大環状配位子をランタニドイオンに配位させた無機錯体の化学を開拓した。異なる環員数を持つ配位子や環状無機配位子のねじれ角の調整によってランタニドイオンの幅広いイオン半径に対応し6~8配位構造の錯体を得た。また,単結晶構造解析を行った粉末サンプルおよび溶液サンプルに対しランタニド原子を吸収端とするEXAFS構造解析を行った。FEFFによる多重反射を含めた解析を行い,溶液内での構造保持を確認するとともに詳細な結合距離を明らかにした。
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