次年度の研究費の使用計画 |
当該年度(平成23年度)においては、「達成度の自己評価」でも述べたように、被災した施設における核種の譲渡等の困難さを伴い、研究材料であるアルファ核種の入手・取扱の困難さあり、当該研究費の計画が難しかった。 当該年度(平成23年度)の成果と反省を基に、次のように展開する。1.引き続き、4壊変系列(ウラン系列、アクチニウム系列、ネプツニウム系列、トリウム系列)より様式が異なるTh, Ac, Ra, Bi, Pb, Tlの複数核種の対に注目し、検討課題の核プローブとしての有望性な同位体を選定する。優先的に、201Tlと234Thと227Thについての知見を得ていく。(a) 既出では、227Th,223Ra,225Ac,213Bi,211At,201Tlについて、先ず検討する。(b) 標識キレートについてその生体内安定性と分布について動物実験で検討する。(c) 特に、親核が生体に局在した後の逐次壊変して出来た娘核のホットアトム効果も追跡する。(d) 局所へのミクロ内部被曝線量を考察するための基礎知見を提供する。2.嗅脳MRI及び201Tl SPECTイメージングおよびその定量化を検討する。(a) MRIで描画出来ない視神経、しにくい嗅球を、201Tl SPECT描画する手法を確立する。(b) 鼻腔、嗅球201Tl放射能の局在強度を定量する。3.227Thおよび223Ra, 201Tlについて「局所部位でのエネルギー付与」について議論する。
|