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2013 年度 実績報告書

可逆的に分解―再構築が可能な分子ケージの創出とその機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23550078
研究機関岡山大学

研究代表者

砂月 幸成  岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 助教 (80362987)

キーワード分子ケージ / 分子包摂 / キラル認識 / 可逆的分解―再構築
研究概要

pH調節により可逆的に分解・再構築出来る金属錯体をベースにしたキラルな分子ケージ錯体の創出を目指している。昨年度、交付申請書に記したNi(II) 14核錯体が、内部空間にヘキサメチレンテトラミン(hmt)を1分子取り込むことができるということを明らかにした。hmtとよく似た分子骨格と分子体積を持つアダマンタン(Ad)をhmtの代わりに用い、hmtを内包した分子ケージの合成法と同じ条件で、Adを内包したケージの合成を試みたところAdはケージに内包されず、空のケージのみが得られた。この結果から、我々の分子ケージは配位結合的相互作用が可能な分子をより取り込みやすいということが推測された。ケージが分子を取り込む理由の一端を明らかにすることができた。思うように人をつけられなかったため計画が遅れているが、この結果は現在投稿に向けて再現性の確認とESI-MSの測定に取り組んでいるところである。
次に、キラルなゲスト分子としてアラニンと3-pyrrolidinolを選択し、それらの分子ケージへの取り込み挙動を検討したところ、アラニンの場合にはアラニンがケージの生成を妨害し、3-pyrrolidinolは立体的要因でケージに取り込まれないことが明らかとなった。より小さな2,3-butanediolや、2-butanolを用いて更なる検討を行っている。
また、分子の取り込みをNMRで確認ために反磁性の分子ケージの合成を計画し、その原料錯体として三脚型六座配位子1,1,1-tris[2-(((imidazol-4-yl)methylidene)amino)methyl]ethaneの単核Co(III)錯体をを合成した。現在この錯体とCp*Rhフラグメントを組み合わせた8核ケージ錯体や、Ni,Pdと組み合わせた14核ケージ錯体の合成に取り組んでいる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 4−ホルミルイミダゾールから誘導される三脚型六座シッフ塩基配位子を含む単核 錯体の対イオン効果による特異な結晶化挙動2013

    • 著者名/発表者名
      松島美咲,和田公輝,鈴木孝義,砂月幸成
    • 学会等名
      第63回錯体化学討論会
    • 発表場所
      琉球大学(沖縄)
    • 年月日
      20131102-20131104
  • [学会発表] Tetradecanuclear Nickel(II) Cage Complex with Imidazole Containing Ligand Having an Encapsulating Ability for Small Molecule

    • 著者名/発表者名
      Y. Sunatsuki, A. Yokoi, M. Matsushima, T. Suzuki, A. Fuyuhiro, M. Kojima
    • 学会等名
      International Kick-Off Symposium for ISMCBC
    • 発表場所
      熊本大学(熊本)

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公開日: 2015-05-28  

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