本研究の成果としては、まず、様々な外部応答型新規機能性物質(中間スピンを基軸とするスピンクロスオーバー錯体)である非平面化ポルフィリン、ポルフィリン類縁体鉄錯体を合成した。これらの錯体に外部刺激として、熱、光、圧力、電場、磁場などを用いて、化合物の電子構造の変換を行い、マテリアルとして応用する手法を開発した。開発した機能性物質の単結晶構造解析、粉末構造解析、放射光電子密度分布解析を行うことにより、詳細な電子状態を明らかにした。これらの知見により、生体における触媒の反応機構に関して、興味深い過程を見出した。
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