新しい性能を示すイオンセンサーを作製するために,超分子構造を形成する化合物を使用してイオン感応膜作製し,そのセンサー性能と応答機構を調べた。膜材料として,メソポーラスシリカと低分子ゲル化剤を用いた。その結果,クラウンエーテルを化学結合したメソポーラスシリカは,従来のゾル-ゲル感応膜を用いた場合とはイオン選択性が全く異なっていた。一方,低分子ゲル化剤を用いた場合は,イオノフォアを添加しなくても,特別なイオン選択性を示すセンサーを開発できた。さらに,これらのイオンセンサーの応答機構を調べるために,分光学的な手法を用いてイオン感応膜を観察し,特異な応答が得られた原因について考察した。
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