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2012 年度 実施状況報告書

糖転移酵素を用いた糖鎖の構造特異的分解反応の検討と応用

研究課題

研究課題/領域番号 23550099
研究機関佐賀大学

研究代表者

鄭 文玉(池田義孝)  佐賀大学, 医学部, 教授 (60252657)

キーワード糖鎖 / フコース転移酵素 / 糖転移酵素 / 糖ヌクレオチド / 逆反応
研究概要

糖鎖は糖転移酵素群の高い基質特異性によって生合成される。本研究は、糖転移酵素による糖転移反応の逆反応に基づいた構造特異的分解を検討すること、またこのような逆反応を糖鎖構造の決定に利用することが目的である。すなわち、試験管内で糖鎖生合成を逆行させるという逐次分解法を検討し、新たな構造解析のベースとなりうるような糖鎖の高特異性逐次分解反応を確立する。平成24年度は前年度から引き続きGDP-フコースの分解系の至適条件の検討を行うとともに、逆反応の化学量論を再検討すること、本来の基質であるN型糖鎖以外のオリゴ糖を基質にしたフコシル化糖鎖の作製とそれを用いたより扱いやすい逆反応系の検討も併せて行っているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年度までの結果をさらに進展させるために、組換え酵素が大量に調整しさらに検討を進めている。今のところ、満足出来るレベルで十分に糖の除去反応を進行させることが出来ていない。そのため、他の基質を用いた反応系も視野にいれ、とくに我々がこれまでに明らかにしてきたキトオリゴ糖を基質として用いた反応系についても同様の検討を始めている。こちらの系を用いることにより、糖転移酵素逆反応を用いたいわゆる糖の除去を定量的に進行させる条件の設定を検討しやすくなる可能性がある。

今後の研究の推進方策

引き続き、糖ヌクレオチドの分解系の活性に至適な条件を検討するとともに、上記のような他のオリゴ糖を用いた反応系についても検討を行い、どのような要因(オリゴ糖基質の性質、ヌクレオチド、糖ヌクレオチド、pH、基質濃度、酵素濃度等)が大きく影響するのかを系統的に検討し、条件を至適化していく。また、同時に他の糖転移酵素あるいはオリゴ糖に適用し、その汎用性についても明らかにしていきたい。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度は、結果的に学会発表が近場であったため旅費がほとんど必要なかったこと、研究自体が多少膠着した時期があったため研究費を次年度に持ち越すことになった。この研究費分については、使用時期が多少ずれてしまったが、最終年度である平成25年度の研究の進展のために充てることになる。使用目的としては、当初の計画どおり主として消耗品に使用するが、いくつか予定している論文発表(校正、出版)の費用にも適切な額を充てる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Measurement of peroxiredoxin-4 in rat tissues and implication of its serum level as a potential marker for hepatic disease.2012

    • 著者名/発表者名
      Ito R, Takahashi M, Ihara H, Tsukamoto H, Fujii J, Ikeda Y
    • 雑誌名

      Mol. Med. Report

      巻: 6 ページ: 379 - 384

    • DOI

      doi: 10.3892/mmr.2012.935.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Multiple potential regulatory sites of TLR4 activation induced by LPS as revealed by novel inhibitory human TLR4 mAbs.2012

    • 著者名/発表者名
      Tsukamoto H, Fukudome K, Takao S, Tsuneyoshi N, Ihara H, Ikeda Y, Kimoto M
    • 雑誌名

      Int. Immunol.

      巻: 24 ページ: 495 - 506

    • DOI

      doi: 10.1093/intimm/dxs053.

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒト及び根瘤菌α1,6-fucosyltransferaseを用いたジフコシル化キトオリゴ糖の合成2012

    • 著者名/発表者名
      井原秀之、花島慎弥、塚本宏樹、山口芳樹、谷口直之、池田義孝
    • 学会等名
      第85回日本生化学会大会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121214-20121216
  • [学会発表] Reduced surface expression of TLR4 by a V254I point mutation may account for the low LPS responder phenotype of BALB/c B cells2012

    • 著者名/発表者名
      Tsukamoto H, Fukudome K, Takao S, Tsuneyoshi N, Ohta S, Nagai Y, Ihara H, Miyake K, Ikeda Y, Kimoto M
    • 学会等名
      第85回日本生化学会大会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121214-16

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公開日: 2014-07-24  

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