白金は、様々な工業分野で利用されており、我々の生活に不可欠な元素のうちの一つであるが、地殻埋蔵量の減少や埋蔵地域の偏在、高コスト、シンタリング等による劣化や活性低下等、克服すべき課題も多い。本研究では、欠損型ポリオキソメタレート骨格中に種々の白金(II)種を配位させた新規化合物の合成・構造解析を行った。さらに、得られた白金化合物を酸化チタンやエオシンYと共存させることで、可視光照射下での水からの水素発生を達成した。ポリオキソメタレート骨格中に構築された白金サイトは優れた光触媒活性を示すことや、光照射下でも高い安定性を示すことを明らかにした。
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