本研究では、インフルエンザウイルス上のヘマグルチニン(HA)のシアリルラクトース結合部位に多点で効率よく結合するような糖鎖修飾3量体核酸の設計、および合成を行った。赤血球凝集阻害実験より、この糖鎖修飾3量体核酸は種々の亜型のインフルエンザウイルスのHAに対して10E8 M-1オーダーの結合定数を有していることが確認された。またこの核酸を担体に固定化することにより、インフルエンザウイルス量を検出することができた。インフルエンザウイルスが変異してもHAのシアリルラクトース認識能は維持されることから、この糖鎖修飾核酸は、あらゆる型のインフルエンザウイルスを検出する材料として応用可能である。
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