近年、電子デバイス製造工程においてフォトリソグラフィー用光源波長の根本的な技術限界を迎えつつある。これまでに分子内部に酸化鉄コアを有するフェリチンのシリコン基板上への二次元配列化が達成されているが、これら先行技術は従来同様リソグラフィーを必要とするなど更なる技術革新が求められる。そこで、応募者は、ペプチドが自己組織的に線維状のナノ集合体を形成する性質を利用して基板上にペプチド集合体を組織し、それらを鋳型としてフェリチン内部の金属(化合物)粒子を特定領域に精密配列化する一連のバイオナノプロセスの開発を行い、密度に改良の余地はあるものの、約6-7 nmほどの酸化鉄ナノ粒子の配列化に成功した。
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