有機デバイスの伝導機構は,用いる有機半導体だけでなく,分子配向に大きく影響している。本研究では,研磨剤等を用いた簡便な手法で作成したしたミクロンサイズの溝構造を持つ基板上,PTFE(Polytetrafluoroethylene膜)を作成し,その軟X線吸収スペクトルの測定から,PTFEが-C-C軸を基板の溝方向に平行に配向していることを見出した。またこの上に作成したペンタセン膜が,面内異方性配向をしていることを,角度分解紫外光電子スペクトルから見出した。また,溝構造がより均一な構造を持つ基板に対して同様の実験を行い,溝間隔がより細か数100nmのほうが,より高い異方性配向を示すことを見出した。
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