軟X線吸収分光法を用いて,酸化マグネシウムの欠陥について研究した.アルゴンスパッタにより欠陥を生成した酸化マグネシウム薄膜のO K吸収端の軟X線吸収スペクトルは,表面にアモルファス層が形成されるためスパッタ前よりもブロードになることがわかった.また,粉末試料のスペクトルのピーク強度が水素雰囲気中の加熱温度で変化した。これは水素還元により酸素欠陥が生成し,その欠陥の量は温度に依存することを示している.次に酸化マグネシムに電圧を印加させながら軟X線吸収スペクトルを測定し,絶縁破壊が起こる付近の電圧でスペクトルが変化することがわかった.
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