研究概要 |
現在,JAXA(宇宙航空研究開発機構)と福井大学の共同研究で,宇宙太陽光利用レーザーの地上実証用100W級システムの開発が精力的に進めている。地上実証機の全体構想は,従来では達成できなかった20%以上の太陽光からレーザーの変換効率の太陽光励起レー ザーを実現することである。宇宙太陽光利用レーザー用のレーザー媒質として選択されたCrを共ドープしたCr:Nd:YAGセラミックの散乱係数の低減と,長期的な発光安定性の確保するため,Crドープと焼結条件と散乱係数の最適化や発光劣化の機構解明を行い,高品質なCr:Nd:YAGセラミックの製造技術を確立し,その宇宙太陽光利用レーザーに適合したCr:Nd:YAGセラミック母材の開発を目的とする。 平成25年度の研究として,申請時の計画通りに Cr:Nd:YAGセラミックの散乱係数の低減として,散乱係数0.1 %/cmへの品質向上を目標に,平成24年度実施Cr:Nd:YAGセラミックの散乱係数0.3%/cmから更なる最適化を行い,セラミックの単結晶化技術の採用を含め,高品質な結晶以上の低散乱係数の達成のために実験を行った。測定方法は,平成23年度,24年度と同等のおよび修正・改良を加え実施した。さらに、これまでに得られた研究結果を取りまとめて、成果を応用物理学会およびレーザー学会研究会で発表を行った。
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