太陽熱または排熱からの赤外光光電変換により電力を得るための素子材料としてナノ結晶ゲルマニウムを検討した。ナノ結晶ゲルマニウムの作製方法として低コスト化が可能な高周波スパッター法を用いたが、プラズマ電位で加速された正イオンの衝突損傷による材料特性の劣化が課題であった。本研究では高周波スパッターのカソード電極に負の直流バイアスを印加することでプラズマ電位の低下を試みた結果、高周波プラズマの自己バイアスより大きな値の負の直流バイアスを印加することで、プラズマ電位の低下にはじめて成功した。また、同条件で作製したナノ結晶ゲルマニウムの結晶性に改善が見られ、正イオン衝突損傷が抑えられてことが確認でした。
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