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2013 年度 実績報告書

電解質を用いたフレキシブルシート型剪断応力センサの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23560060
研究機関国立障害者リハビリテーションセンター(研究所)

研究代表者

外山 滋  国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 障害工学研究部, 研究室長 (50360681)

研究分担者 中村 隆  国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 義肢装具技術研究部, 義肢装具士 (40415360)
キーワードせん断力 / センサ / 電解質 / 塩化リチウム / エチレングリコール / フレキシブル基板
研究概要

本研究の第一の目的は、フレキシブルで薄いセンサを開発することであった。前年度までに厚さ2mmのセンサを作製しており、本年度の主たる目標としては、シミュレーションによる設計指針の確立、および加工精度の向上によるさらなる薄型化を実施することであった。また、可能であれば応用計測に着手することであった。これに対し、以下の様な対応と結果が得られた。
数値シミュレーションでは、3D有限要素法を用いたシミュレーションを行った。具体的には、センサを構成する部材の機械的特性を用いた構造変形のシミュレーションを行った後、さらにセンサ内部の電流密度を計算するという2段階のシミュレーションを行った。これによりセンサを構成する2枚の電極基板を貼り合わせるときの位置ずれの影響などを評価した。
加工精度の向上に関しては、まずカッティングプロッタによるセンサ材料(PETフィルムやゴム板など)の加工を試みたが、期待した精度の向上にはまだ至っていない。別の観点から加工精度を向上させるために、自作により簡易アライナーを作製した。その主要部品には、XYZθステージを用いた。これは、2枚の基板を高精度で位置合わせしつつ貼り合わせるためのものである。すなわち、上下2枚の基板を数mmの間隔で向かい合わせ、顕微鏡下で片方の基板をX, Y, θ(水平回転)方向に操作して他方の基板の直下に精密に移動させ、最後にZ軸方向に動かして2枚の基板を密着させるものである。
結果として、薄くて小型のセンサの試作には成功したが(厚さ0.8mm、配線パターンを除いた正味のサイズとして直径約16mm)、加工精度の向上と言うよりはこれまでのセンサ構造を見直してよりシンプルな構造にすることで実現した。
その他、マイクロプロセッサの利用による回路の一層の小型化と、せん断力センサと同様の加工プロセスによる温度センサの開発も行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A Novel Thin Shear-Stress Sensor Using Electrolyte as a Conductive Element2013

    • 著者名/発表者名
      S. Toyama, S. Utsumi, T. Nakamura, T. Noguchi, Y. Yoshida
    • 雑誌名

      Sensor Letters

      巻: Vol.11, No.2 ページ: 442-445

    • DOI

      10.1166/s1.2013.2740

    • 査読あり
  • [学会発表] シート型せん断力センサの開発2014

    • 著者名/発表者名
      上原遼、海野暁央、五十嵐洋、田中靖紘、中村隆、外山滋
    • 学会等名
      平成26年度電気学会全国大会
    • 発表場所
      愛媛大学城北キャンパス(松山市道後樋又)
    • 年月日
      20140320-20140320
  • [学会発表] 電気化学を用いたシート型せん断力センサの開発:電極設計の指針化のためのコンピュータシミュレーション2013

    • 著者名/発表者名
      田中靖紘、海野暁央、五十嵐洋、中村隆、外山滋
    • 学会等名
      電気学会 センサ・マイクロマシン部門総合研究会
    • 発表場所
      東京工科大蒲田キャンパス(東京都大田区西蒲田)
    • 年月日
      20130809-20130809
  • [学会発表] Film-based Shear Force Sensor Using Electrolyte2013

    • 著者名/発表者名
      S. Toyama, Y. Tanaka, S. Utsumi, T. Nakamura, T. Noguchi, Y. Yoshida, T. Umino
    • 学会等名
      223rd ECS Meeting
    • 発表場所
      The Sheraton Centre Toronto Hotel (Toronto, Canada)
    • 年月日
      20130513-20130513
  • [備考] 障害者支援機器・評価機器のための生体インターフェースの研究開発

    • URL

      http://www.rehab.go.jp/ri/event/2012openhouse/rehabeng2.pdf

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公開日: 2015-05-28  

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